美容のために脱毛をしたいなぁ……と思っている皆さん。皆さんは、脱毛の歴史について知っていますか？実は、脱毛サロンが大々的に宣伝され、一般人にまで広まったのはこの10年程度の間。しかし、脱毛の歴史は非常に古いのです。
今回の記事では、古代の脱毛の歴史、日本における脱毛の歴史、現在の脱毛サロンが発展するまでについてお話しします。
古代の脱毛の歴史
脱毛は、考古学の世界では２万年ほど前から行われていたといわれています。2万年前というのは、氷河期のピーク頃。文明ができるずっと前の時代といわれています。そんな頃から、女性たちは貝殻を用いて削っていたと推察されているのです。私たち女性は人類が誕生したときからムダ毛に悩んでいたんですね。
紀元前30年、エジプトの女王であったクレオパトラもムダ毛処理をしていたといわれています。そのころのエジプトの脱毛剤は、「焼いたハスの葉を油と一緒に亀の甲羅に入れ、カバの脂肪を加えた」ものだったそうです。また、脱毛剤以外にもカミソリでムダ毛を除去していたといわれています。
その後の時代に栄えるヨーロッパでは宗教上の理由で「陰毛がある女性は有罪」という思想があったそうです。映画「テルマエ・ロマエ」があるように公衆浴場が栄えたはずのヨーロッパで陰毛がある女性は有罪、なんて思想があったということは、多くの女性が脱毛で悩んだであろうことが考えられますね。
日本の脱毛の歴史
日本は海外と比較すると、脱毛、特にアンダーヘアの脱毛が遅れているということから、あまり歴史が無いと思われがちです。しかし、日本にも非常に古くから脱毛の文化があります。
日本での脱毛のはじまりは、平安時代。貴族や身分の高い女性たちの間では余分な毛を抜きとるという習慣があったそうです。貝や石を使って毛を抜く方法や、油と大きめの砂利をまぜて摩擦をおこす脱毛剤などがありました。主に額の生え際を整えるために行われていたそうです。
江戸時代に入ると、遊女たちは陰毛を切ったり、線香で焼いたりしていました。特に線香で焼くという方法は、痛くないということから非常に人気であったそうです。
また、このころから遊女だけではなく一般の女性も眉の形を整え始めたといわれています。
さらに明治時代になると、薬品や道具を使った脱毛が発達していきます。針を使った脱毛や肌に炎症を与えて抜き取る方法など少し危険なものもではじめます。このような実験があったからこそ今の脱毛方法が確立されていったのかもしれませんが、施術を受けた女性への負担は相当大きなものであったことが考えられますね。
明治時代も後半となると、海外から電気脱毛の機械が入ってきたことで、今の脱毛に近いことができるようになりました。しかし、現代の技術を使っても痛い電気脱毛。当時の機械ではどれがけ痛かったのか、考えただけでも少し怖くなるような技術であったのではないでしょか。
⇒その福毛本当に脱毛しちゃうの？福毛が生えてくる原因と意味とは【コラム】
現代の脱毛の歴史
現在行われている安価で痛みが少ない脱毛が行われるようになったのはここ10数年の間です。現代日本の脱毛の歴史をみていきましょう。
今から40年ほど前、クリニックで行われるレーザー脱毛が流行しました。レーザー脱毛は今でも医師でなければ施術ができない脱毛です。当時は一般女性が脱毛を受けることは難しく、非常に高価な施術でした。
また、明治時代からある電気脱毛も同時期に流行します。こちらは、医師でなくとも施術ができ、現在も大手サロンのTBCでは施術を受けることが可能です。こちらはエステサロンで受けることができる施術なのに「永久脱毛」ということで人気になりました。今、脱毛を考えている世代のお母さんたちの世代でとても人気がでたのです。
しかし、こちらもとても高価な施術だったので、一般女性は施術を受けるためにはローンを組まなければいけないほどでした。また、テレビでは「全身を数百万以上かけて脱毛しました！」という女性が「珍しい」「セレブ」などというイメージからインタビューされていたこともあるそうです。中には脱毛なんかに大金をかけるなんておかしいなぁ……というコメントもあったそうですよ。ただし、日本でもワキをカミソリで脱毛することは、欧米のファッションが流行した1960年代から「みだしなみ」とされていたようです。
その後、2000年代には医療用レーザーとは異なる出力が弱い脱毛器が開発されます。これが今の脱毛サロンで使われている機械ですね。この機械の出現により、非常に安い価格で施術を提供することができるようになりました。これまで脱毛は高いものでしたが、女子大生、ハタチ前後の女性が気軽に施術を受けることができるようになったのです。
現在も人気サロンであるミュゼは、いち早くワキ脱毛を格安で提供したサロンです。ミュゼはこれまで高いというイメージだった「脱毛サロンへ通うという」ことを、一新した先駆者といえるでしょう。
⇒世界中で話題の「美容男子」は脱毛からネイルにまでこだわっている？！【コラム】
脱毛の歴史は国内、海外ともに非常に古い！
脱毛は、クレオパトラの時代よりももっと前からあったといわれています。そして、日本では平安時代から脱毛が行われていました。また、明治時代には少し危ない脱毛方法が流行し、その脱毛方法から肌への負担が大きかったことが考えられます。
脱毛の文化はここ50年、その中でも10年で大きく変化しました。とくに大手サロンであるミュゼは、格安のワキ脱毛をいち早く一般に広めようとした業界のパイオニアといえるでしょう。