脱毛サロンでは、強引な勧誘で内容をよく理解しないまま契約してしまうこともあるでしょう。
その場では、十分納得したものの後で考え直しやめたいと思う人も多いようです。
脱毛サロンで契約を一度してしまうと、お金は戻ってこないのでしょうか？
ここでは、脱毛サロンでのクーリングオフ制度についてご紹介していきます。
クーリングオフって何？
「クーリングオフ」という言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、実際の規定や細かい条件を知っているという方は少ないでしょう。
クーリングオフとは、消費者側が理由に関係なく自ら一方的に解約をすることができる制度で、法律によって保護されている権利のことをいいます。
自宅に帰ったら反対された、勢いあまって当日契約してしまったが後悔しているなどはよくある話です。
そんな時にクーリングオフ制度は非常に有効で、自分ひとりでも簡単に手続きが行えるので解約方法を知っておくとよいでしょう。
脱毛サロンでのクーリングオフは、具体的な脱毛プランなどを契約しても契約をなかったこととしてお金を全額返金してもらうことができます。
何でも無条件に契約破棄できるわけではありませんが、条件をクリアしていればクーリングオフを行うことは可能です。
脱毛に興味があって、無料カウンセリングに行ってみたいけれど言葉巧みに説得されたらどうしようと一歩が踏み出せない人は、クーリングオフの方法をきちんと把握できていれば不安も和らぐでしょう。
クーリングオフができる条件とは？
・契約期間が1ヵ月以上であること
・契約日から8日間以内であること（8日目消印まで有効）
・契約した総額金額が5万円以上であること
契約金額が5万円に満たない時でも、返金制度が設けられている場合もあるので、契約時に返金の項目をきちんと確認しておきましょう。
満たさなければいけない条件は、以上の3つになります。
条件さえ当てはまっていれば、通うのが面倒だといったような理由であっても全額返金が可能です。
どうしてそんなに良心的なのかと疑ってしまう気持ちもありますが、クーリングオフはあくまでも法律であるため、契約してから少し時間をおき冷静に判断できる期間を設けるために国が導入した制度なのです。
ですから、脱毛サロン側は条件が満たされていれば違約金なしで解約手続きに応じなければいけません。
脱毛サロンによっては、様々なプランやコースなどが用意されていますが、総額5万円以上になればどのコースでもクーリングオフの対象になります。
こんな理由でもクーリングオフはできる？
・勧誘がしつこく半強制的に契約を促された
勧誘なしと聞いたから脱毛サロンへ行ってみたのに、実際契約を断ったら代替案を出され押しに負けてしまうというケースもあるでしょう。
こんな時は、迷わずクーリングオフをしてスッキリ解消するべきです。
このような強引な脱毛サロンは、コース終了間近になったらまた新しい契約をおすすめしてくる可能性もあるので注意しましょう。
・スタッフの対応が気にいらない
おすすめされたコースよりも少額のプランに契約した、無料体験だけにしたなど、契約者がすんなり応じなかったことで急にスタッフの対応が豹変し雰囲気が悪くなってしまうサロンがあります。
せっかく脱毛を受けるのですから、雰囲気の悪いサロンや楽しくないサロンへは通う気持ちも無くなってしまうでしょう。
スタッフの態度が悪く、相性が合わないなどの理由でもクーリングオフは可能です。
・きちんと契約内容を伝えてくれない
後から契約書を見たら説明を受けていない内容がたくさんあったという場合は完全にサロン側のミスです。
契約をかわす際には、後からトラブルにならないよう事前に説明を行い聞かれたことに対しては全て答えなければいけません。
あやふやな返答や、大切なことをうやむやにしたまま契約を進めてしまうようであれば、一度白紙に戻しましょう。
クーリングオフの手続きは簡単？
クーリングオフの手続きは、面倒とか難しいイメージがありますが、意外と簡単に済ませることができます。
クーリングオフをするにあたり、弁護士や行政書士などを依頼する必要もありませんし、契約者本人とサロン側のやり取りだけで完了します。
1.解約したい契約書を用意する
2.ハガキまたは便せんに、契約解除したいという旨を書く
3.すでに支払い済みの人は、返金振込口座を記載しておく
4.8日以内にきちんと郵送するために、郵便局で簡易書留か特定記録郵便で郵送する
クーリングオフは書面でサロンに通知するだけで、サロン宛てに電話をしたり直接出向いたりする必要もないので、精神的な負担もなく誰でも簡単にできます。
また、解約手数料や違約金の支払いはないので、万が一請求されたとしても払う必要はありません。
決まった形式や書き方はないのですが、後から8日過ぎているなどのトラブルが起きないよう通知日、契約日、脱毛サロン名、契約名、金額、自分の名前、住所は最低限しっかり記載しておきましょう。
クリニックでの脱毛だとクーリングオフできないって本当？
上記では脱毛サロンでのクーリングオフについて説明しましたが、同じように脱毛施術を行うクリニックでは、クーリングオフ制度が適用されません。
どうしてクリニックでは適用されないのでしょうか？
クリニックでは脱毛サロンとは異なり、高い効果を持つ医療レーザー脱毛がメインに利用されています。
医療レーザー脱毛は効果が高い故に医療行為とみなされており、クーリングオフが適用されないのです。
そのためクリニックで脱毛をしようと考えている方は、クーリングオフができないことを頭に入れて自分に合ったクリニックを探さなくてはなりません。
ただし、クリニックによっては返金保証を設けているところもあるので、不安な方は返金保証のあるクリニックを選んでみましょう。
また、現在はクリニックの脱毛はクーリングオフが適用されていませんが、消費者庁の方針として美容医療に関するクーリングオフの適用に前向きであることが分かっています。
いつか効果の高い医療レーザー脱毛であってもクーリングオフできる日が来るかもしれません。