近年になり、気軽に海外へ旅行や仕事で行く機会が増えてきました。
海外旅行していると、国ごとの価値観の違いを感じてしまう経験をしたことありませんか?
価値観は言葉やエチケットだけでなく、宗教や思想も合わさって作り上げられます。
理解することはなかなか難しいこともあるのではないでしょうか。
その価値観の違いを象徴する一つが、「脱毛」です。
脱毛一つをとってみても、国ごとに色んな特徴が見えてきます。
最近ではようやく日本でVIO脱毛が当たり前になってきたものの、まだ割合的には少なくパイパンが恥ずかしいという風潮もあります。また、男女の考えで異なる場合も・・・
もしかしたら、その国に住む人たちの根本的なアイデアが脱毛には詰まっているのかもしれません。
では、面白い海外の脱毛事情を見ていきましょう。
アメリカでの脱毛
脱毛と言えば、まず思い浮かべるのがアメリカではないでしょうか。
これはTVやネットで、ハリウッド女優やセレブが綺麗に脱毛していることをよく目にするからでしょう。
有名人だけでなく、一般の人たちも同じく脱毛はエチケットの一つとして認識されています。
特にVIOラインの脱毛は「処理することが当たり前」とも言われているようです。
これは女性だけでなく、男性も処理している人が多いそうです。
男性も脇の下だけでなく、全身脱毛している人も少なくありません。
では、なぜアメリカでは男女でここまで脱毛が盛んに行われているのでしょうか。
その理由には、実は「ダーウィンの進化論」が深く関わっていたのです。
ダーウィンの進化論では、「体毛の濃さは進化の過程を見る材料の一つ」という概念があったようです。
ダーウィンは、哺乳類から人間に進化するにつれてヒトの体毛は薄くなってきたと主張していました。
その考えがアメリカでも徐々に広まり、元々は男性の習慣であったカミソリによるシェービングが女性にも普及したのです。
これを起点にしてアメリカの女性は、1900年代初めより「滑らかで清潔感のある白い肌」を欲するようになったそうです。
ダーウィンの進化論が脱毛にも関わっていたなんて驚きですよね。
現在のアメリカでは、電気針(ニードル)脱毛や光脱毛が好まれています。
しかし、主流はブラジリアンワックスと言われています。
これは美容室やネイルサロンでも気軽に行ってもらえることが理由として挙げられます。
アメリカへ旅行する際は、脱毛をしてから行った方が良いかもしれませんね。
ブラジル
先述したブラジリアンワックスの発祥地とされるブラジル。
この国も脱毛が盛んに行われていることで知られています。
ただワックス脱毛の起源はブラジルではなく、古代エジプトのクレオパトラによって始まったとされています。
今から2,300年以上も前なんですね。
このワックス脱毛がブラジルでも大いに取り入れられたのです。
そのキッカケが、あの有名な「リオカーニバル」なんです。
それはリオのカーニバルで踊る女性がつける衣装が理由と言われています。
VIOラインもきわどいようなセクシーなものばかりなので、当然のように脱毛の必要性が問われます。
なので、ブラジリアンワックスはビキニラインやアンダーヘアの脱毛を指す言葉として生まれました。
そんな背景もあって、ブラジル国内の脱毛サロンでは価格競争も盛んです。
ワキ脱毛なら10回でR$200と、日本円で1万円以内で受けられるところもあるようです。
最近ではそんなブラジルもワックスからレーザー脱毛に移行しています。
ゲイにもオープンな国柄もあり、脱毛に来る男性客も多いと言われています。
ブラジルに行く機会があれば、本場のブラジリアンワックスをぜひ試してみたいですね。
韓国
美容大国と言われる韓国の脱毛事情は、意外にも日本とそれほど大きな感覚の差はないようです。
ただ日本で脱毛するよりも、かなり割安な価格で脱毛できます。
ワキの脱毛は5回で10万ウォンと、日本円で1万円程度で受けられます。
これなら日本国内でキャンペーン割引を利用して脱毛した方が安いですよね。
しかし、全身脱毛となると、韓国での脱毛の方が安くなります。
70万円ウォンと日本円で7万円ほどで受けられるのです。
このようなことから韓国へわざわざ渡航して、脱毛を受ける人もいるようです。
ただ飛行機代や滞在費を含めれば、コストダウンには繋がらないかもしれませんね。
イスラム教の国々
ムスリム圏の国々の脱毛事情は、他国とは違った背景が存在しています。
それは彼らの聖典とされる「コーラン」が関わっています。
コーランには脇毛やアンダーヘアの脱毛が必須として書かれているそうです。
これは男女ともに対象とされています。
コーランの教えには「毛は不潔である」という預言者ムハンマドの考えが反映されているからだそうです。
ただ男性の場合、すね毛や胸毛は対象とされておらず、除毛する必要はありません。
毛の手入れ日は毎週金曜日、もしくはその前後日とも言われています。
昔は、若い女性も家族に助けてもらいながら除毛していたようです。
しかし、最近は除毛クリームが積極的に取り入れられてラクに処理が出来るようになりました。
逆にムスリムの人々は、顔にカミソリや刃物を当ててはいけないという決まりがあります。
その為、眉毛などは細い糸を使って処理することが多いのです。
アフリカ
最後にアフリカの脱毛事情ですが、アフリカはあまり毛の処理にこだわった考えはないようです。一般の女性でもムダ毛を処理していない人たちは普通にいます。
ただアフリカ人の女性たちは特有の硬い毛質に悩むことがあります。
女性でも気になる人は自己処理をしているようです。
これからはアフリカでも脱毛が徐々に普及していくかもしれませんね。
このように脱毛は、国や地域によって様々な特徴やその歴史を物語っています。
脱毛というエチケット方法を学んでおくことで、海外旅行もより満喫できるかもしれませんね。