パソコンやスマホが普及した現代。
私たちの生活はこれらのツールを欠かしては、満足に過ごせないと言っても過言ではありません。若い人たちのみならず、高齢者の方々も使うようになりましたね。
その一方で、「便利」と引き換えに様々な生活習慣病が増えてきました。
近年、20代・30代の若者でも急増しているのが”目”の生活習慣病です。
パソコンやスマホで目を酷使するようになったことが原因とされています。
その目の生活習慣病の一つに「緑内障」という病気があります。
この緑内障を患った場合、脱毛はできるのかどうかを詳しく見ていきましょう。
緑内障は脱毛OK?
まず結論から述べると、緑内障でもほとんどの場合は脱毛できると言われています。
これは光脱毛・医療脱毛どちらにしても、目や眉毛付近への光線照射は行わないことが原則とされているからです。
目へのダメージが考えられる脱毛は「顔脱毛」ですが、顔の部位によってアイマスクなどの対処をして施術を行うことができます。
その為、緑内障であっても問題なく脱毛してもらえることが多いようです。
ただ例外として、緑内障と併発している疾患や病気がある場合、脱毛できない可能性があります。
では、具体的にどのような合併症を起こしてしまうのかを見ていきましょう。
脱毛できない合併症
基本的に緑内障は、合併症を引き起こすキッカケになることは少ないようです。
どちらかと言えば、「他の病気や疾患が引き金となって緑内障を発症する」と言えるでしょう。
その代表的な病気として知られているのが”糖尿病”です。
糖尿病は「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に大きく分けられます。
しかし、脱毛においてはこの種類は関係なく、末梢神経に異常をきたしているかどうかが判断基準とされています。
糖尿病が進行していくと、感覚器官が麻痺する「糖尿病神経障害」が出てきます。
この障害には、自律神経タイプと末梢神経タイプがあります。
脱毛に支障をきたすのは、この末梢神経への障害です。
末梢神経とは、痛みや温度を感知する感覚神経と手足などをコントロールする運動神経を指しています。
血糖値が高い状態が続くと、感覚神経に痺れや痛みなどを感じるようになります。
これが悪化すれば麻痺状態に陥り、怪我や火傷にも気付かないこともあるのです。
そうすれば、処置が遅れて皮膚の化膿や壊死に繋がってしまうかもしれません。
糖尿病を患っていると、脱毛サロンや医療クリニックが施術を敬遠する理由がこの部分なのです。皮膚の感覚が鈍くなっている為、脱毛器の光線照射によって肌にダメージが残っても気付かないことが考えられます。
肌トラブルへの対処が遅れてしまう可能性が高くなるので、医師としっかり相談することが必要になってきます。
そして、この糖尿病は神経障害だけでなく、緑内障も併発することがあります。
糖尿病の高血糖によって、眼圧が高くなってしまうことが原因です。
糖尿病を抱えてしまうと、まず「糖尿病網膜症」を発症します。
これが悪化すると血管の壁が傷みます。
加えて血管自体が細く硬くなり、血流量が減少していきます。
この糖尿病網膜症は中期の段階に入ると、体が新しい血管を作ろうとします。
理由は、毛細血管が閉塞して網膜が虚血状態になり、酸素と栄養不足になってしまうからです。
酸素と栄養を供給しようと体が反応してしまうんですね。
目の中に作られていく新しい血管は、特に「隅角(ぐうかく)」と呼ばれる角膜の出口の役割を果たす部分に発生しやすいと言われています。
この隅角は、眼球内の圧力を調整する「房水」という水分が排出されるところです。
隅角が血管によって塞がれてしまうと、徐々に眼圧が高くなっていくのです。
これが糖尿病網膜症によって引き起こされる緑内障で、正式には「新生血管(血管新生)緑内障」と呼ばれています。
つまり一口に緑内障と言っても、他の病気や疾患と関わっていることが多いので注意が必要です。特に上記で述べた糖尿病との併発は、脱毛を行うにあたって大きなハードルとなるでしょう。
緑内障の治療で脱毛できない?
実はもう一つ、緑内障で脱毛が難しくなる場合があります。
それが緑内障の治療で使われる「目薬」です。
緑内障の方に施される治療は、主に点眼治療という目薬を用いた方法になります。
問題は、この目薬が原因となって「光線過敏症」を併発してしまうことがあります。
光線過敏症とは、普通の人では何ともないような光線量を浴びても異常な皮膚症状が出てしまう病気です。
これは目薬の重大な副作用として現れることで知られているようです。
発症する可能性は個人差によるものが大きいですが、医師の指示どおりに服用していればリスクを抑えることはできるでしょう。
また目薬の多くは、ステロイドが含まれています。
緑内障の治療に処方される目薬であっても、多少なりのステロイドが使われているかもしれません。
ステロイド剤は、たとえ目薬であっても皮膚を過敏にする作用を持っています。
ステロイドを使用していると脱毛できないの? 脱毛とステロイドの関係性
緑内障を治療中の方は、必ず処方されている目薬を脱毛サロンやクリニックのスタッフ、医師に伝えて下さい。
脱毛サロンは医師が常駐しないので、持病がある方はお断りされるケースがあります。しかし、クリニックでしたら医師の判断も受けることができますので、不安な方はクリニックでの医療レーザー脱毛をオススメいたします。