ストレス社会と揶揄される現代。
私たちは日常生活の中で、いろんなストレスを抱えて過ごしています。
そんな中で、多くの人が悩んでいる問題があります。
それが「うつ病」です。
私たちも気分が落ち込んだり、憂鬱な気分になることがありますよね。
普通ならば、その気分は数日も経てば回復して活力を得ていきます。
しかし、うつ病の方々は、問題が解決しても憂鬱な気分が続いてしまったり、落ち込んだままの状態が続いてしまうようです。
また思い当たるフシもないのに、そのような気分になってしまうこともあります。
これがうつ病の代表的な症状です。
実はうつ病を患ってしまうと、脱毛にも影響するってことを知っていましたか?
一見すると、あまり接点がないように思える両者ですが、意外な繋がりがあるのです。
うつ病と脱毛の深い関係性を見ていきましょう。
うつ病でも出来る脱毛
まず、うつ病になったとしても脱毛は出来るのでしょうか?
その答えは、「脱毛の方法による」と言えるでしょう。
具体的に述べると、脱毛サロンでの光脱毛は難しく、医療クリニックでのレーザー脱毛であれば施術できる可能性があります。
では、光脱毛とレーザー脱毛で脱毛可能かどうかが分かれる基準は何なのでしょうか?
それは「医師」にあると言われています。
医療クリニックでは、医師もしくは医師から指示を受けた看護師が施術を行います。
うつ病の患者は、基本的に抗うつ剤を病院から処方されているはずです。
抗うつ剤を服用していると、皮膚が過敏になりやすくなるのです。
敏感肌に脱毛器の光線を照射してしまうと、肌トラブルを引き起こすキッカケにもなります。
クリニックの医師は、それらの点を考慮しながら対処してくれるので安心ですよね。
一方で、脱毛サロンでの光脱毛は、抗うつ剤を服用している方への脱毛は断ることがほとんどです。肌トラブルが起きた場合、脱毛サロンでは対処できない為です。
このような理由から、うつ病を治療している間に脱毛を行う場合は、医療クリニックでの施術をお勧めします。
しかし、これまで述べたことは、あくまでも”どうしても脱毛したい場合”を前提条件としています。
脱毛しなくてはいけない理由がないのであれば、急ぐ必要はありません。
まずは精神面と体調を整えてから、脱毛を行うようにしましょう。
更に言うと、うつ病を抱えているということは、体内のホルモンバランスが少なからず異常をきたしているサインです。
体が発しているサインに耳を傾けて、無理に肌へ負担をかけないようにするのが賢明です。
精神疾患と皮膚の関係
では、うつ病などの精神疾患はどのように皮膚と関わっているのでしょうか?
それは「脳と神経」に理由があると考えられています。
皮膚は「表現の器官」とも呼ばれるぐらい、自身の精神状態を反映する機能を持っています。
例えば、冷や汗をかく・赤面する・顔面蒼白になる等が代表的な症状でしょう。
これは脳と皮膚が神経を介して繋がっている為とされています。
脳に何らかの異常が発生すれば、それが皮膚にも炎症などの形で現れると言われています。
事実、うつ病をはじめとする精神疾患を抱えている人の多くが皮膚が弱い、炎症を起こしやすいことが分かっています。
その分かりやすい一例として挙げられるのが、「蕁麻疹(じんましん)」です。
蕁麻疹が発症する原因はいくつかありますが、ストレスが起因になることもあるそうです。
ストレスが原因の場合、脳がストレスを感知して防衛物質であるコルチゾールというホルモンを分泌します。
このコルチゾールは、別名「ストレスホルモン」とも呼ばれるステロイドホルモンです。
副腎皮質という部分から分泌されます。
その分泌量が一時的に高かったり、低くなったりすると、体に悪影響を及ぼすことがあるそうです。
実際に蕁麻疹が発症している箇所を調べると、このコルチゾールの数値の増加が確認されています。
コルチゾールの悪影響
長期的にストレスが続き、コルチゾールの分泌量過多になると「海馬の萎縮」「脳細胞の減少」「ニューロンの生成阻害」「脳の早期老化」「無気力・無関心」「アルツハイマー症」などが発生しやすくなります。
またコルチゾールによって、脳の興奮状態が続いて入眠障害が起きたり、免疫力が低下することもあります。
そして、最も懸念しなければいけないのが、中枢神経に対しての毒性です。
コルチゾールの過剰分泌は、脳の神経を破壊してしまうと言われています。
恐らく、これがストレスによってうつ病を発症してしまう要因なのでしょう。
ストレスによってコルチゾールが分泌され、脳神経が異常をきたして感情コントロールが上手くできなくなるのです。
脳はその異変を私たちに気付かせる為に、一番目立ちやすい皮膚へサインを送っているのかもしれません。
うつ病を抱えていることは、私たちが想像する以上に体がおかしくなっていると言えますね。
体がそのような状態であれば、なるべく脱毛は我慢して治療に専念した方が良いかもしれません。特に脳神経や自律神経に問題があれば、脱毛を行うと高い確率で肌トラブルに見舞われると考えられます。
また脱毛は、体調や肌の状態によっても効果が下がったりします。
そのことを踏まえても、脳と体がベストな状態で脱毛することが望ましいです。
無理せずに、しっかりストレスケアを計ってから脱毛にトライしましょう。