暑い季節が近づくにつれて増してくる汗の量。
特にワキガを抱えてくる女性にとっては、とても神経を使ってしまう季節です。
ワキガの改善だけでなく、脱毛もしてキレイになりたいですよね。
脱毛が脱毛に効くかもしれない話も耳にしますが、本当に改善するのでしょうか。
その関係を詳しくみていきましょう。
ワキガでも脱毛はできる？
まずワキガの人でも脱毛は出来て治療にも繋がるのでしょうか。
結論から言うと、
「脱毛はできますが、根本的なワキガの解決はできない」
ということです。
しかし、ワキガによって脱毛を断られるということはありませんので、安心して下さい。
脱毛によって毛根は破壊できるのですが、その毛根に繋がっているアポクリン腺やエクリン腺までダメージが行き届きにくいとされています。
仮に光線が届いて汗腺がダメージを受けたとしても一時的に汗腺が機能しなくなるだけで、再生してしまう可能性があります。
アポクリン腺とは？
アポクリン腺とは、脇の下や陰部、耳の中(外耳道)、肛門、乳輪などの限られた部位にある汗腺です。
この汗腺から発する汗は白っぽくて粘り気があることが特徴です。
またタンパク質、糖質、脂質、アンモニア、鉄分などが含まれています。
これらの成分が皮膚表面にいる常在菌によって分解されることで、ワキガが発生します。
ワキガが強い人は、このアポクリン腺の数が普通の人よりも多く、ひとつひとつの汗腺の粒も大きいと言われています。
エクリン腺とは？
一方でエクリン腺とは、体全体にある小さな汗腺です。
1平方センチに100個以上もあり、体温を調節する役割を持っています。
この汗腺から出る汗の99%は水分で、残りの1%は塩分です。
尿素やアンモニアも含まれていますが、ほとんどが水分なので無臭であることが特徴です。
ワキガの原因であるアポクリン腺を除去しない限り、ワキガの根本的な解決にはならないんですね。
脇毛の存在意義
そもそも脇毛って何のために存在しているか、皆さんはご存知ですか？
脇毛の脱毛を行っている女性は多いですが、実は脇毛にも重要な役目があるのです。
ワキ毛には以下のような役割があります。
・脇のリンパ節の保護
・フェロモンを周囲に放出する
・脇がこすれるのを防ぐ
などの重要な役目を持っています。
特に「フェロモンを周囲に放出する」ことは、脇毛の有り難さを再確認できる要素かもしれませんね。
異性からモテる為には、生物学的に脇毛は伸ばしておく方が良いと言われているようです。
では、脇毛の処理はしなくても良いのでしょうか？
ワキガの人にとっての脇脱毛
確かに脇毛を伸ばすと嬉しいメリットもあります。
でも、それ以上に気になってしまうのが、やっぱり”見栄え”なんですよね。
脇毛を脱毛すれば見た目が綺麗になりますし、何よりも清潔感が出ます。
海外の女性は「脇毛はセクシーさがある」という感覚を持っている人もいて、あえて処理しないこともあるそうです。
日本でその価値観を共有することは、まだまだ時間が掛かるでしょう。
ワキガに困っている人たちの悩みは、脇毛を生やしているとフェロモンだけでなく、汗の臭いも同時に放出してしまうことです。
なので、ワキガで悩んでいる人にとっての脇脱毛は、比較的にメリットの方が大きいと言えるでしょう。
逆に脱毛でワキガになる？
ワキガの人にとって脱毛することはメリットだというお話をしましたが、逆に脱毛の施術を受けたことでワキガになる、汗をかきやすくなるなんて話も耳にしたことがあります。
結論から言って、これは医学的に根拠のない話です。
実際にワキ汗をかく量が増えたのではなくて、毛が無くなることによって汗の量が増えたように感じてしまうだけなんです。
詳しくはこちら(人気No. 1！まずはワキ脱毛から始めてみよう♪)
脱毛のおかげで、ワキガになったり、汗っかきになったりすることはないのでご安心を。
脱毛を兼ねるワキガ治療
レーザー脱毛でも多少のワキガを減少させることは出来るかもしれません。
しかし、ワキガをちゃんと治したいという方はワキガ専門の治療が必要です。
嬉しいことに、ワキガ治療の種類によっては脱毛も出来る治療法があるのです。
それが「電気凝固法」と呼ばれるワキガ治療法です。
この治療法は元々、電気針(ニードル)による永久脱毛として用いられていたものでした。
では、この電気凝固法と電気脱毛はどのような違いがあるのでしょうか。
一番の大きな違いは針の長さです。
電気脱毛は針の長さが短く、針を入れる深さも浅いのが特徴です。
毛穴の奥にある毛根だけに確実なダメージを与えることができるので、永久脱毛が可能になります。
一方で電気凝固法は、針の長さが3ミリから5ミリという特殊な長い針を使用します。
それが「絶縁針」と言われるものです。
これは長さだけでなく、皮膚にヤケドをしないように絶縁体で針をコーティングしています。
絶縁体を用いることで高圧の電流を流すことが可能になり、アポクリン腺を凝固させて塞ぐことができます。
普通の脱毛針で高圧電流を流すと、皮膚表面にヤケドが起きてしまう危険性があるんですね。
この画期的な針を考案したのが、浜松形成外科の小林先生とされています。
この治療法は痛みや腫れが起きにくいメリットもあり、傷跡もほとんど残りません。
そして、脱毛も同時に行えることが魅力です。
しかし、保険の適用外であることがデメリットとして挙げられます。
またワキガ臭の”軽減”に効果的とされていて、ワキガを完璧に無くすことは難しいようです。
その為、ワキガの根本治療を目指す人たちにとっては満足のいく効果が期待できないことがあります。
それでもこの電気凝固法は、多くの人にとって脱毛とワキガの両方に働きかけることができる有効な選択肢の一つとなっています。
ワキガで悩む人は、いっそのこと脱毛も行ってキレイな脇を目指してみてはいかがでしょうか。